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新米シングルマザーの離婚とお金のリアルな話新米シングルマザーの離婚とお金のリアルな話

ほほ笑み そえる かすみそうさんのコラム

離婚について弁護士さんと話す、二度目の法テラス。

二回目になると、以前よりずっと落ち着いて臨むことができました。

予定外だったのは、相談スペースに入る直前まで眠っていた息子が、起きてぐずり始めたことぐらいでした。
のけぞる息子を抱っこしながら、立ち上がったり、座ったりしながら相談することになりましたが、その日の弁護士さんは息子がいないもののように話を進められました。

その様子に、私は「この弁護士さんは冷たいに違いない」と思いながら、前回学んだ「離婚後の生活に求めること」を中心に相談しました。

私が一番強く求めたのは親権を持つことでした。「今、収入がないので親権を取れるかどうか不安です」と言った私に、「大丈夫。あなたがママなんですから」とまっすぐ目を見て言ってくれました。

離婚を進めるなら、調停離婚にしましょう。

離婚調停をするなら、家庭裁判所へ行って相談ができます。

調停を始める前には、必ず今住んでいるところから出て、新しい住居を始めてからにしましょう。

調停の際には、離婚が決まるまでの間、婚姻費用を請求しましょう。

養育費は絶対にゼロにせず、たとえ1000円であってもいいのでもらえるようにしましょう。

本当に具体的にアドバイスをくださり、紙に書いたものを渡してくださいました。

そして最後に、息子の目を見て「いないいないバー」とにっこり微笑まれました。
冷たいのではと見えた先生でしたが、30分の相談時間を有効に使えるように工夫してくださったと、その時知りました。
紙にアドバイスを書いてくださったおかげで、家に帰ってから息子が眠った後にゆっくり次の行動について考えることができました。

調停離婚について

調停離婚にするのは、「誰にどのような問題、原因があって離婚となるのか」を「公式な」書類に残すため。

万が一養育費の支払いがなされないなど離婚時の約束を反故にされたり、謂れのない中傷を受けたりしたときに、自分が潔白であることを証明するために有効である。

同居している状態で調停をすると、配偶者が激情した際に身の危険がある可能性があること。
また、同居している状態であれば、「再構築の可能性がある」と調停員に見られることがある。

これまで弁護士さんが見たことのあるケースで、「養育費ゼロだったけれど、何かの理由でもらい始めたい」という場合と、「養育費をすでにもらっているけれども、都合により増額したい」という場合を比べた時に、後者の手続きのほうが簡単であると思っていること。

このメモを見ながら、空白に「家を見つける」「その後弁護士先生に依頼する」と書いたことを今も覚えています。

今収入がない、だから親権が取れないのではないか、と離婚を迷っているママ。

収入 = 親権ではないと教えてもらい、私は本当に安心しました。

調停員、裁判員は金銭のみではなく、その他多角的に判断して「誰のもとで育つのが子供にとって幸せか」を考えてくださるそうです。

もちろん、生きるためにお金は大切です。
でも、子供の成長には他にも大切なものがあるはずだ、と弁護士さんは話されました。

養育費をもらえば、子供と父親の面会を認めなければいけないのではないか、と悩んでいるママ。

父親と面会するのは、子供にとって当然の権利なので、養育費の金額によって左右されるものではないそうです。

養育費をもらったとしても、たとえばDVや児童虐待など「子どもと会わせると危険である」などの判断が下されれば、面会をする必要はなくなるようです。
子供にとって問題がない父親であれば面会を拒否することはできないので、「ママがパパを嫌いだから」という理由では、面会しない理由にならないのが少し残念な気もします。

私は、「どうせ面会をしなければいけないかもしれないなら、養育費はしっかり受け取るぞ!」と強く思うきっかけになりました。

私が法テラスで学んだことで、何かお役に立つことがあればとてもうれしいです。

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この連載の著者

  • ほほ笑み そえる かすみそう

    1981年3月生まれ
    大阪府在住
    4歳の息子と二人暮らしのシングルマザー

    離婚を考え、夜逃げのように別居を開始。
    その後離婚調停をするも、調停では離婚ができず、
    また、弁護士費用の問題などで裁判をすることもできず、
    結局離婚しないまま別居生活を継続。
    最終的には、元配偶者の合意を得て離婚が成立しました。

    その間、金銭的にはほぼその日暮らしのような生活をしたり、
    保育園の問題に悩んだりしながら、現在の生活を確保することができました。

    そんな経験そのものや、その中で試行錯誤、工夫してきたこと、学んだことをお伝えし、今悩んでいる方の少しでもお役に立ちたいと思っています。